「じゃあどうやったら真由ちゃんとキスできるの~?」

「知りませんっ」

そんなこと、私が知りたいです!


「よし!じゃあ目つぶって~」

「えー!やだやだやだ、こわいですぅ」

ブンブン、ブンブン。
首を横に振ります。

だって目をつぶったら期待してるみたいじゃないですか!


「真由ちゃんってホント意外と強情だよね~」

ぎゃああああ。

桃川さんがクスクスと笑いながら、
ワタクシのまぶたに手を当ててきました。

「わあああああ、見えないし!
 こわいです、こわいこわい!」

一生懸命、桃川さん腕を掴んで離そうとするんですけど!

やっぱり男性です。
ビクリともしません。


「黙って」

ビクンッてなってしまいました。

だって、桃川さんが私の左耳元でささやきました。
吐息がかかってキューーーーンってなってしまいました。


あ……。

今ほんの一瞬なんですけど、私の唇に触れたものがありまして。

え、でも、正直言ってもいいですか。

よくわかりませんでした……。