「お疲れ~」
買い物を無事に終えて戻るとコイケンさんが出迎えてくれました。
わお!
部屋をちょっとのぞくと、石田さんが私のPS3に夢中です。
てか、勝手に使ってるしっ!
でもまぁ、テレビ台の中に収納しててそれがあるのはわかってたはずなので、
おそらくは他のところは漁ってないと思いますから許してあげるのです。
「あ~!」
ププッ。
コントローラーを握り締め、思い通りにいかないことで声を上げてます。
「ゲームオーバー!」
んまっ!
石田さんはコントローラーをポンと投げました。
私のなのに!
丁寧に扱ってほしいですね、まったく!
「おお!お疲れお疲れ~。なに作るワケ~?」
石田さんは桃川さんが床に置いたスーパーの袋をガサゴソと覗き込みます。
「青椒肉絲とポテトサラダです」
「おー中華?しかも、ポテサラ。オレの好物ばっか。いいね~」
「割り勘ですから、あとでもらいますね」
「ヘイヘイ」
「真由ちゃんの分は抜きますから3等分ですよ」
「え?」
桃川さんを見るとニッコリ笑ってくれて、
「今日はウチを使わせてもらってるから当然だよ」
って言ってくれます。
「いいんですか?」
「おー、それくらいトーゼンだな」
石田さんを見ると軽くうなずいてからコイケンさんとともに部屋に戻っていきます。
おお!
石田さんが初めてまともな方に見えるのは気のせいでしょうか?
はっ!
私はまた余計なことを考えてしまいましたね!
すぐにこういうキモチはバレてしまうから気をつけないと!