3本めを観る前に、
夕食を摂ることになりました。

たしかに、おなかはもうぺこりんちょです。


「真由、なんか作れよ」

ベッドに寝そべっている石田さんのかったるそうな声。

ギクッ!

「はい?」

ここはとぼけてみます!

じ、実はですね、
ウチには食材はほとんどないのです。

えぇえぇ、調味料もありませんです、ハイ。

というのも、ワタクシ、
料理は実家にいる頃から苦手なのです。

あ、待ってください!
最後までハナシをきいてくださいっ!

上京して初めの頃は自炊をしていたんです、これでも。

だけどやっぱり、
もともと料理はあまり好きではないんですよね。

それに、朝ご飯は食べないし。

はい、ギリギリまで寝てます……。

でもって、昼は学食ですし、
夜はサークルのメンバーとすましてます。

そんなこんなで食材を買うより、
コンビニや冷凍食品やレトルトなんかで食を満たすほうが
私が作るモノよりよっぽどおいしいんですもーん!


「な、な、なんで私が作らなきゃいけないんですか」

あぁ、ヤバイです。
声がふるえてます……。
動揺が悟られてしまいます!

「女が作るのは当たり前だろ」

ムムッ。
この発言はいただけませんね!

「いつの時代の男なんですか、石田さんはー!」

「女のコは作れたほうがポイント高いよ」

んまっ!
コイケンさんまで!

「女性蔑視発言ですぅ」