「……は~あ!?」

ビクン!
石田さんの驚愕した声に思わずビクついちゃいました。

それを桃川さんが笑ってます。うぅ……。

「お前ふざけんなよ、マジで!」

石田さんが荒ぶっております。
どうしたんでしょうか?


「どうしたのかな?」

桃川さんの声に私も首をかしげるしかありません。

珍しくコイケンさんも目をパチパチさせて石田さんを見てます。


「……はぁ~。
 ……お前、あさって覚えてろよー。
 ……あ!
 チッ、電話切りやがった」

石田さんは苦々しいカオで私たちを見てます。


「あいつ、視聴覚センターの予約してなかったらしい」

「マジかよー。どうすっべ」

コイケンさんも顔をしかめている。

桃川さんは依然私の後ろに子泣きジジイみたいにくっついてるんで、
様子がわかりません……。

「予約してなかったら使えないんですか?」

「おう」


そして、石田さんが丁寧に教えてくれた内容は以下の通りです。

視聴覚センターは使用許可を大学に届け出ないと使えない。

通常は使う直前まで届け出れば空室があれば借りられるが、今回は祝祭日。

大学の事務室が休みのため、届け出ることができない。

つまり、明日視聴覚センターを利用してDVDを観るという計画はオジャンになってしまった。