「桃川さんとふたりで消えたらしいね~」

へっ!?はいっ!?

ありさちゃんがニヤニヤと私を見てます。

「べ、別にっ、消えたワケじゃないよ~。送ってもらっただけだよ~。送ってくれてすぐ帰ったよ~!」

「ホントに~?」

「ホントー!」

「ま、そういうことにしておきますか」

ありさちゃんはフフッと笑った。

「信じてな~い!ホントだよー!事実だよ~」

「ハイハイ」

ありさちゃんはクスクス笑いながら視線を前方へ向けました。

「あっ」

ん?どうしたんでしょうか?

声を上げたありさちゃんを見ると、目が大きく見開かれてます。
ありさちゃんの視線の先をたどってみましょう。

ん?

あれは桃川さんでしょうか。

背格好がおそらくそうですね。
格好も、よく着てらっしゃる黒のジャケットとスキニー系の黒のパンツですから、
ほぼほぼ桃川さんかと思います。

んんん!?

隣に女性が並んでますよ。

後ろ姿なのでなんともわかりませんが、おそらく私が知らない方ですね。

その方はデニムのジャケットに白のシフォンスカートです。
うん、後ろ姿なのでなんともわかりませんが、キレイな雰囲気が漂っていますね。

はぅ。
後ろ姿だけで判断するならば、おふたりはとってもお似合いなのです。

もしかすると、昨日桃川さんがおしゃってた方でしょうか?
だとしたら、もうカノジョさん決定かもしれませんね……。