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「ちょっとここ!」



愛來が俺の手を振り払おうとする。



「もう振り払うのはやめて」



俺は愛來の手を抑える。


「…あ」


「昨日結構ショックだったよ」


「ごめん。でもここは…」


「けじめつけたいんだ。俺も



家のチャイムを鳴らす。



「あーい」



中から能天気な男の声。



ドアをあけたそいつが目をこれでもかってくらい大きく見開く。



「え、なんで」



俺の後ろにいる愛來をみて
気まずそうに目を逸らす。



「入っていい?」


「うん」



俺の言葉にドアから離れる。