しかし、作業は思うように捗らなかった。
どうしても余計なことばかり考えてしまうのだ。
データが正しく作成出来ているのか不安になり、疑心暗鬼になって何度もチェックした。(そして、その度にミスを見つけた)
「まだ終わらないのか」
武田さんに声をかけられて、ふと我にかえる。時刻は早くも21時になろうとしている。
「あ…… も、もうすぐ終わります。あとは、本社にメール送るだけなんで。 武田さんこそ、まだ残業するんですか?」
「いや、まぁ、俺も今、終わるところだ」
武田さんは手元の資料を片付けながら言った。
毎日こんな時間まで残業しているんだろうか。パートの中山さん曰く、武田さんは普通の社員の3倍は仕事をこなしているらしい。詳しくは分からないけど、物凄い仕事量みたいだ。
簡単なデータ入力すら、こんなに時間をかけてしまう自分の無力さに、大きなため息をつきながら、本社宛にメールを打ち、完成したエクセルデータを添付して送信した。
21時過ぎ、タイムカードを切って、大きく伸びをする。
「お疲れ様です!」
「ああ」
武田さんもタイムカードを切る。そしてこう言った。
「……もう夜も遅い。寮まで車で送っていこう」
え。
えええええ!
なんか、今日の武田さん、優しくない……!?
「ああありがとうございます! 3秒で着替えてきます!」
こんなことなら、もう少しマシな服を着てくれば良かった〜! なんて後悔しながら、更衣室に走り、急いで着替えた。
そこで、ハっとする。
もしかして……私が終わるまで、わざと残っててくれたとか?
そんな、まさかね。
どうしても余計なことばかり考えてしまうのだ。
データが正しく作成出来ているのか不安になり、疑心暗鬼になって何度もチェックした。(そして、その度にミスを見つけた)
「まだ終わらないのか」
武田さんに声をかけられて、ふと我にかえる。時刻は早くも21時になろうとしている。
「あ…… も、もうすぐ終わります。あとは、本社にメール送るだけなんで。 武田さんこそ、まだ残業するんですか?」
「いや、まぁ、俺も今、終わるところだ」
武田さんは手元の資料を片付けながら言った。
毎日こんな時間まで残業しているんだろうか。パートの中山さん曰く、武田さんは普通の社員の3倍は仕事をこなしているらしい。詳しくは分からないけど、物凄い仕事量みたいだ。
簡単なデータ入力すら、こんなに時間をかけてしまう自分の無力さに、大きなため息をつきながら、本社宛にメールを打ち、完成したエクセルデータを添付して送信した。
21時過ぎ、タイムカードを切って、大きく伸びをする。
「お疲れ様です!」
「ああ」
武田さんもタイムカードを切る。そしてこう言った。
「……もう夜も遅い。寮まで車で送っていこう」
え。
えええええ!
なんか、今日の武田さん、優しくない……!?
「ああありがとうございます! 3秒で着替えてきます!」
こんなことなら、もう少しマシな服を着てくれば良かった〜! なんて後悔しながら、更衣室に走り、急いで着替えた。
そこで、ハっとする。
もしかして……私が終わるまで、わざと残っててくれたとか?
そんな、まさかね。