【4月1日 今日は新入社員が5人、入ってきた。1年前の私を見ているようだ。私も初心に返ろうと思う。】

……なんと、この魂心の1行の下に、赤字でデカデカとこう書かれていたのだ。


--そろそろ初心から卒業した方がいい。言っておくが、今年の新入社員は、高畑より遥かに優秀だ。 (『武田』の印鑑)


「え!?なにこれ、武田さん!?いつの間に!?」

驚きのあまり、素っ頓狂な声が出た。
まさかご丁寧にコメントまでくれるなんて。
そんなの聞いていない。


「ひぃ~、信玄サン面白すぎる~」

「小学生の宿題みたぁい!」

2人は食堂で人目を憚らず騒いでいる。
失礼すぎる。

「ウルサイなぁ!」

なんだか恥ずかしくなってきて、『私のメモ』を取り上げた。


「ねぇ、ヤギちゃん、こんなの凪に続けられると思う?」

「え~?絶対無理よねぇ?」

「はっ!?ヨユーだし!」

2人に散々馬鹿にされて、この私もさすがに腹が立ってきた。
こうなりゃ、きっちりやってやろーじゃないか!

「絶対3ヶ月続けてやる!」

……こうして、社会人としては拙すぎる私の『お仕事日記』が始まったのである。

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【4月2日 特になし。私のメモ頑張って続けてみようと思う。武田さんもガンバレ! 高畑】

ーー仕事に関することを書け。お前は1日何をしていたんだ。 武田


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