…―コンコン




「柚、入っていいか?」



「あ、はい。」




あたしが返事をすると病室の扉がゆっくりと開いてた。




さっきの男の子。



男の子はあたしに近づきベッドに腰かけた。




「頭、痛くないか?」




「はい。大丈夫です。」



二人とも黙って、重たい空気が二人を包む。




「あのー…。」
「あのさ…。」




その空気に耐えかねた二人の声がハモった。



「ん?」




「あ、お先にどうぞ。」



あたしがそう言うと、男の子はふんわり笑った。



やっぱりかっこいい。




って何考えてるんだろあたし。