「へぇ、清水さんって英語得意なんだ」
宮野くんは私の小テストをのぞき込んできた。
「勝手に見ないでよ」
チラリと宮野くんのテストを見れば72点と書かれている。
「不合格じゃん」
「僕は本気じゃないからね」
ほ、本気じゃない?
「対決、してみる?次の小テストで」
何を言い出すかと思えば対決だなんて。
でも得意である英語でのんびりやの宮野くんにはまけたくない。
「いいよ、わかった」
ニコッと笑った宮野くんは勝ったも同然、という顔だった。
なんだかまけてもないのに悔しい気持ちなのはどうして?
「勝ったら僕のお願い聞いてよね」