手は重なっているし、抱きしめられているかのようで、胸のドキドキが止まらない。


これから後何枚作る気なのか分からないけど、不思議と嫌じゃない。


「じゃあ次」


必死になって次のにとりかかるけど、もう、頭の中はパニック状態だからどうしようもない。


「ね、花乃ちゃん大丈夫?」


私の異変に気づいたらしい宮野くん。


「だ、大丈夫だからっ!」


あちゃー、余計不審に思われるよ。


「そう?そうは見えないけど」


なにはともあれ、なんとかパンケーキがたくさん出来た。


何枚かは私のミスで若干焦げてたり、形がいびつだったりと問題があるけど。