なんて優しいんだろう。 この人だったら、自宅で映画デートしてくれるかもしれないのに。 「オイ、何やってんだテメェ」 「ハッ‼見つかった模様であります軍曹‼」 「え、軍曹って俺のこと!?」 低い、めちゃくちゃ怖い声で脳内を響かせるのは、もちろん地獄の支配人で。 寛汰はその存在よりも私の言動に衝撃を受けたらしい。 「おめーら聞いてんのか?」 「ちょ、先輩、穏やかにいきましょうよ‼穏やかに」