ナツメが現れたおかげか、克喜はさっきより明るい。 隣では「ナッツメちゃん~♪」なんて歌ってる。 そんな歌はない。ナツメの名前で勝手に歌をつくるなよ。 「俺も彼女欲しいな~……」 克喜はその言葉を言ったすぐあと、ハッとして「しまった」というような表情を見せた。 俺のこと、気にしてくれてんだな。 「なんだその顔、ブッサイクだなー」 「は、え?不細工?俺が?いやいやそれはないっしょー」