次の日、克喜と学校の階段で話していた。毎日の日課だ。 今日でもう一年が終わりだ。明日から春休みに入る。 「あーあー、3年になったら爽夜と同じクラスになりたいなー」 「……ベタベタしてくんなよ、キモい」 「そんな冷たいこと言うなって」 「気持ち悪いから、やめろ」 「……そ、そう言えばさ‼」 克喜が空気を変えるように努めて明るい声を出す。