寛太の好きな人って……本当に私なの? ねぇ、そうだったの? 昨日言っていた好きな人って、私だったの? 全然、知らなかったよ。 そんなの知ってるわけがないよね。 寛太に好きな人がいることさえ知らなかったのは、そういうことだったの? 寛太を苦しめていた“好きな人”の存在と、その彼氏。 それがまさか私と爽夜先輩だなんて、思いもしなかったよ。 頬に一筋の涙が伝った。