授業中はほとんど隣に座る寛汰を見ていた。 だって癒されるからね。 チラチラと私の視線を気にしているようだけど、目が合おうが合わまいが、じーっと穴が開くほど見た。 だって癒されるからね。 爽夜先輩の字には“爽”ってあるのに、ぜんっぜん爽やかじゃないよな。 名付けたご両親に謝ってほしいものだ。 「な、なに」 「え?ああ、癒されてました。代わりと言っちゃあなんだけど……」