―――――――― ――――― 「俺今日さ、廣瀬と出掛けたんだ」 「おー。良かったじゃん」 「そうそう。まあクレープ奢らされただけなんだけど」 「へぇ」 蝉の声に負けないような明るい声を出す。それに対し適当に相槌を打つ爽夜。 どうせ俺の話なんてほとんど聞いてねぇんだろうな。 まぁ、別にいいけど。 俺だって、話す相手は誰だっていい。 ただ、なんつーか。この喜びを誰かに伝えてぇ。