無駄な妄想を止めて、真剣に考えていた。 第一声は何にしよう。 ていうかその前に、家の前に突っ立ってる時点で待ち伏せって丸わかりじゃないか? 先輩が見えた瞬間に家に入ろうとして、たまたま先輩を見かけ「あっ」と立ち止まる──よし、これでいこう。 それにしても遅いな、先輩。 もう30分待ってる。 今日は友達と遊んで帰るのかな。 暇なあまり、私はスマホの発信ボタンを押した。