また逃げるんだ、私。 昨日も今日も、現実から逃げてるんだ。 「あ‼ナツメ‼ すみません、また今度、ちゃんとナツメと話してくださいね!?失礼します‼」 玲乃ちゃんが私を追ってくるのがわかったけど、がむしゃらに全力で走る。 私をじろじろ見物する目なんて気にせず、とにかく走った。 「……はぁっ……はぁ」 ああ、どんだけ走ったの。走りすぎだろ、私。