「先輩は、ナツメのこと好きですか?」


「れっ、玲乃ちゃん‼」



「…………」




いきなりなんてことを聞くの、玲乃ちゃん‼



先輩も黙ってるし。



嫌だよ、やだ。




今まで何度、その質問をしようとしたことか。



でもできなかった。



それなのに玲乃ちゃんはこんなにも簡単に……。



ひどい。


ひどいよ。





先輩と目が合った瞬間、私は怖くなって駆け出していた。