「おとなしくしてた方がいーんじゃない?」 妖しい笑顔と一緒に放たれる声はやけに響いて気持ち悪い。 「……やめ、て」 「んー?」 「や……だ、やめ、て」 喉からなんとか震える声を絞りだす。 今にも消えそうで、弱い。 だけどちゃんと、コイツの耳には届いているはずだ。 ああ、やだ。 なんで私がこんな目に遭わなくちゃいけないんだ。