そんなこと微塵も思ってないのに、そう反応している。 どうかしてるんだ、私は。 ……あ、お礼言うの忘れちゃった。最悪だ。 「はぁ」と無意識に溜息をついたあと、私も自分の家に入った。 「あ、来た来た」 「え?何お母さん」 「あんた、せっかく爽ちゃんが付き合ってくれてるんだから、手放すんじゃないわよ?」 「は……?」 「結婚まで持っていきなさいよっ」 「……は、はぁ……」