私の髪を優しく撫でながら、小さく笑う先輩。 私はできるだけ泣かないようにしていた。 1人で大泣きしたら、きっと折れてしまうと思ったから。 泣きそうになっては、ぐっと堪えていた。 「先輩、今日はめちゃくちゃ……かっこいいです」 「ああ?いつものことだろ」 「……ふふ」 先輩、かっこいいです。 先輩の胸で泣いたあと、少し落ち着いてからリビングに行くと、ご飯の用意が進んでいた。