その時。 ギシ、とベッドが沈んだ。 先輩が私を引き寄せる。 「そう……や先、輩……」 「ごめんな、思い出させちまって。辛かったよな」 「…………」 「……そいつとはヤったのか?」 私は小さく首を横に振る。 「はぁ……良かった」 先輩は安心したような溜息を漏らし、抱き締める力を強くした。 ふわっと鼻をくすぐる先輩のイイ匂い。 こうしていると、自分でもびっくりするくらい落ち着く。