「…………」 「…………」 「…………」 「……え、何この空気」 沈黙の中、口を開いたのはカピバラ先輩。 この先輩はきっと状況をよくわかっていないんだろう。 この女の子がどんなにミラクルな子かを。 普通な顔してるもん。 亜実ちゃんはまた一点を見つめている。 ふと、隣が静かだと思い爽夜先輩を盗み見る。 「……っ!?」 何かを唱えていた。 お経のような……。 何言ってんのこの人。何唱えてんのこの人。 頭が心配だ。