「エリートさん、名前は?」



「……は!?エリートさんって誰だよ‼」




横で先輩がすかさずツッコミを入れてくる。




「あ、丸山亜実(マルヤマ アミ)です」



「え!?普通に伝わってるし‼会話しちゃってるし‼そこ戸惑うところだよ亜実ちゃん‼」



「…………す、すみません」





彼女は先輩からの指摘に苦い笑顔を見せながら謝る。





……爽夜先輩、もう“亜実ちゃん”って。


もう 亜実ちゃん って。




まだ知り合ったばかりなのにもう“亜実ちゃん”って。