私、何か言っただろうか。 寛汰は先輩の話タブーなのかな。 この前も火花バチバチ飛ばし合っていたし。 「だって先輩はお前のこと好きじゃないんだろ?」 「……っ」 なんだこれ。 胸が一瞬だけズキッて痛んだ。 釘で刺されたような。鋭い痛み。 なんだこれ。 急に不安になってきた。 第三者にそんなこと言われると、妙に実感が沸いてしまう。 やめて、 私の体が拒否反応を出している。