「お前の血がほしい――――」





彼が、口元を真っ赤にして笑っている。



「なあ、茉奈。わかってくれよ。俺はお前の血がほしいんだ。血が欲しいんだよ――」



不気味に笑う目の前の“彼氏”が、私の肩をガシリと掴んだ。






どうしてこんなことになってしまったんだろう。



純粋で優しくて幸せにしてくれる彼氏だったのに。



あんなに愛しあったのに。





もう、あなたを愛せない。


ごめんなさい。