ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

｢はーい、どちら様？｣

玄関の鍵を開けて、出てみると


｢千尋ちゃんのお見舞の品持ってきた。お邪魔します｣

大きな買い物袋を持った、大地が入ってきた。


大地は俺の部屋の隣に住んでいて、千尋とも仲がいい。

ついでに大地は、歯科医。


｢誰来たのーって、大地じゃん…｣



｢なんだ、秀ちゃんも来てたんだ｣



｢あー…千尋の看病頼んでたんだよ。そういや秀、千尋に手出してないよな？｣

秀に聞き忘れていた。


｢出すわけないじゃん。病人相手にそんな事しないから｣

秀はチャラいけど、嘘は付かないから大丈夫かな。

それにあんなんでも、しっかり医者してるし…

一応優秀だし…


｢ところで、大地は何買ってきたの？｣



｢スーパーで野菜とか果物、プリン、薬局で冷えピタ、ゼリー、それから千尋ちゃんの好きな食べ物沢山買ってきた｣



｢いくら何でも多すぎないか？｣



｢まぁいいんじゃない？｣