「今度はこっちからでいいか?」

顔面でウラヌスの拳を受け止めたまま、少年は右拳を握り締める。

その瞬間に感じた、戦闘力の増大。

いや、これは増大なんてものじゃない。

能力値にして、8億…9億?

瞬間的にとはいえ、元の10倍近くまで戦闘力が高まった!

その力で。

「おりゃあぁあぁあっ!」

少年はウラヌスを殴りつける!

腹に拳を食らい、後退するウラヌス。

踏ん張ろうにも足が滑り、止まらない。

ようやく停止した後。

「…貴様」

額に青筋を浮かべ、ウラヌスは怒りの表情で少年を見た。

「何者だ、名を名乗れ。まさか貴様がセイテンタイセイか」