ウラヌスの肘打ちで、酒場の壁を貫通して外へと転がっていった少年。

「ちっ…後味悪い真似をさせやがって」

流石のウラヌスも、子供を痛めつけるのは気分を害する。

置いてきた弟を、痛めつけているような気分になるのだ。

顔を顰め、舌打ちをする。

そんな彼に。

「なぁ」

外から声が聞こえた。

「3秒経ったぞ」

「……」

肩越しに、少年を見るウラヌス。

奴も能力値を抑えていたクチか。

測定器はないが、あの感じだと1億はあるか。

悪質星人よりも強かったとは。