…筈だったのだが。

「へぇ~、お前強いなぁ」

そんな声に振り向く。

ウラヌスに声をかけたのは、少年だった。

赤いベストにデニム生地の青色の半ズボン、草履を履いている。

いわゆる地球人タイプの容姿。

異星人によって外見と年齢は違うので一概には言えないが、地球人ならば17歳といった所か。

黒髪短髪の少年だった。

…ウラヌスは溜息をつく。

まだ能力値を正確に把握できない馬鹿がいたか。

「失せろ小僧。貴様には用がない」

「そんな事言うなよ、ちょっと戦ってみねぇか?」

「やらんでも分かる。貴様は3秒以内に死ぬ。命が惜しいならさっさと消える事だ」

「そう言わずにさあ」

「…分からん奴め」

ウラヌスは呆れたように背を向け。

「!!」

そのままの体勢から、肘打ちで少年を吹き飛ばす!