その日もまた夢を見た。

それは、海翔が事故に遭う話。
そんな夢を見てしまったら今日は落ち着いていられない。
私は海翔の家を知っていたから朝も一緒に登校することにした。

家に着くなりインターホンを鳴らす。
鳴らしても出ない。
もしかしてもう…!

幸「やだ、やだやだやだ、かいとがいなくなるとか嫌だよ…?」

海翔「ここにいるじゃんか」

幸「へ…?」

まだ、まだ事故にあってなかった…よかった。

海翔「どうした、朝も一緒に登校したくなったのか?」

幸「い、いや、あははなんでもない。たまにはいいかなって思ってさ」

バカみたい。こんなに夢に振り回されて。
今までのは偶然かもしれないじゃない…。


って、夢の中でも思ってた…!
だめだ、これでは絶対、かいとは事故にあってしまう。

海翔「あ、道路の真ん中に500円落ちてんぞ。ラッキー」

だめだめだめだめだめ取ったら死ぬ

幸「まって!」

海翔「なんだよ、500円だぜ?」

その途端、猛スピードで車が過ぎていった。

海翔「うわ、あっぶね。あのまま500円拾ってたら俺、死んでたわ」

幸「よ、かった…」

へなへなとその場に崩れ落ちる私。
もし、海翔が500円玉を取りに行ってたら…
私が止めてなかったら…

幸「もう!だいたい、道路のど真ん中にお金が落ちてても普通拾いに行かないでしょ!」

海翔「悪い、ちゃんと周り見なきゃだな」


1つ確信した事は、不定期で見る私の夢は正夢になるということ。
しかし、こんなにも間があいて、夢を見たということは何か見るための条件でもあるのだろうか。