「柚姫。」
「あ、頼くん!!卒業おめでとう!!」
「うん、ありがとう。柚姫もおめでとう。」
「ありがとう!!」
あの日を堺に頼くんは少しずつ話せるようになった。クラスでおはよう、と頼くんが言ったとき、クラスのみんなはもちろん先生もみんなびっくりしていた。
(あの時の顔は傑作だったなぁ。優ちゃんなんて真っ青な顔で変な毒キノコ食べたのっ!?とか聞かれたなぁ。)
「なににやにやしてんの柚姫。人の顔を見ながら。」
「ううん。別に〜。ただ、色んなことあったなって。」
「そうだね。2年のときはほんと柚姫に感謝だよ。」
「えへへ。照れるなぁ。けど、ほんと嬉しかったんだから。」
「ぼろぼろ泣いちゃうぐらいだもんな。」
「うるさいっっ!!」
(死ぬほど幸せだったんだよ。ずっと望んできた願いが叶ったんだもん。)
そう思うとまた涙が出そうだ。それをグッとこらえる。
「あっ、いたいた……柚姫ーっ!!!」
「あ、優ちゃん!!」
「もう、探しちゃったじゃん!!一緒に写真撮ろ!!」
「えっ!?優先輩!?俺とは!?」
「はいはい、後で。」
「待って、俺もまだ柚姫と撮ってない!!」
「ちょっと待ってて!」
「ひどいっすよ〜っ。俺、先輩の彼氏なのに……。」
「…梓馬、大丈夫だよ。俺もだから。」
「先輩………可哀想っすね。」
「んな!?お前もだろーっ!!」
「あははっ、卒業式なのに喧嘩しないでよねぇーっ。」
「そーだよっ!頼くん、後輩いじめちゃだめ。」
「え、何俺が悪いの??」
「ねぇーっ、最後だし、校舎回らない??」
「いいねっ。行こ!!」
「あ、柚姫待ってよ!!」
「先輩〜待ってくださいっっ!!」
こんな会話も最後なのだと思うとまた涙が出そうだ。楽しかった日常がたくさん、たくさん蘇ってくる。
「…柚姫?大丈夫??」
「ん?あぁ、大丈夫だよ!!あ、ここ…。」
「うん。柚姫と仲直りしたとこ。」
「いろいろあったね。」
「いろいろあったな。」
「なぁ、柚姫。」
「なに?頼くん。」
「俺、柚姫から色んなもの貰ったんだ。人を愛すること、愛されること、嬉しかったり楽しい思い出に悲しかったり辛い思い出。それにこの声だって。」
「俺はいろんなものを貰った。だから今度は俺が渡す番。…………柚姫。ううん、柚姫さん。これからもずっと俺の隣にいてください。」
「えっ!!」
頼くんの手には綺麗に光るピンクの石がはめ込まれたリングがあった。
「う、嘘………。」
言葉にならず、しかも溢れてくる涙が止まらない。
「へ、返事…は……?」
「そんなの決まってるでしょ!!うん!!!」
「ほ、ほんとっ!?!?よっしゃーっっ!!」
「ゆ、柚姫ぃぃぃぃ………よ、よがっだね………。」
「うわぁぁ、なんでそんなに泣いてんの優ちゃんっ。」
「嬉しくてしょーがないんだよっっっ!!」
「優ちゃん……。」
こんなに大泣きしてる優ちゃんを見るのは初めてだ。けど、それだけ嬉しいって思ってくれてるなんて、私もすごく、嬉しい……。
「頼先輩、幸せになってくださいね。」
「おう、もちろん。っで、お前はどーなんだよ。(ボソッ)」
「俺はもっといい男になってから言うつもりです。」
「そっか、頑張れよ。」
「うっす!!」
翌年には結婚して子供も2人できた。
恋は楽しいことがある反面、辛いことがある。
お互い、素直にならなきゃだめ。本音をぶつけられないなら、それはその人のことを愛してるって言えないと思う。
お互いの気持ちをぶつけたらそれで言えると思う。
私は、彼が好き。
今までも。
これからも。
「あ、頼くん!!卒業おめでとう!!」
「うん、ありがとう。柚姫もおめでとう。」
「ありがとう!!」
あの日を堺に頼くんは少しずつ話せるようになった。クラスでおはよう、と頼くんが言ったとき、クラスのみんなはもちろん先生もみんなびっくりしていた。
(あの時の顔は傑作だったなぁ。優ちゃんなんて真っ青な顔で変な毒キノコ食べたのっ!?とか聞かれたなぁ。)
「なににやにやしてんの柚姫。人の顔を見ながら。」
「ううん。別に〜。ただ、色んなことあったなって。」
「そうだね。2年のときはほんと柚姫に感謝だよ。」
「えへへ。照れるなぁ。けど、ほんと嬉しかったんだから。」
「ぼろぼろ泣いちゃうぐらいだもんな。」
「うるさいっっ!!」
(死ぬほど幸せだったんだよ。ずっと望んできた願いが叶ったんだもん。)
そう思うとまた涙が出そうだ。それをグッとこらえる。
「あっ、いたいた……柚姫ーっ!!!」
「あ、優ちゃん!!」
「もう、探しちゃったじゃん!!一緒に写真撮ろ!!」
「えっ!?優先輩!?俺とは!?」
「はいはい、後で。」
「待って、俺もまだ柚姫と撮ってない!!」
「ちょっと待ってて!」
「ひどいっすよ〜っ。俺、先輩の彼氏なのに……。」
「…梓馬、大丈夫だよ。俺もだから。」
「先輩………可哀想っすね。」
「んな!?お前もだろーっ!!」
「あははっ、卒業式なのに喧嘩しないでよねぇーっ。」
「そーだよっ!頼くん、後輩いじめちゃだめ。」
「え、何俺が悪いの??」
「ねぇーっ、最後だし、校舎回らない??」
「いいねっ。行こ!!」
「あ、柚姫待ってよ!!」
「先輩〜待ってくださいっっ!!」
こんな会話も最後なのだと思うとまた涙が出そうだ。楽しかった日常がたくさん、たくさん蘇ってくる。
「…柚姫?大丈夫??」
「ん?あぁ、大丈夫だよ!!あ、ここ…。」
「うん。柚姫と仲直りしたとこ。」
「いろいろあったね。」
「いろいろあったな。」
「なぁ、柚姫。」
「なに?頼くん。」
「俺、柚姫から色んなもの貰ったんだ。人を愛すること、愛されること、嬉しかったり楽しい思い出に悲しかったり辛い思い出。それにこの声だって。」
「俺はいろんなものを貰った。だから今度は俺が渡す番。…………柚姫。ううん、柚姫さん。これからもずっと俺の隣にいてください。」
「えっ!!」
頼くんの手には綺麗に光るピンクの石がはめ込まれたリングがあった。
「う、嘘………。」
言葉にならず、しかも溢れてくる涙が止まらない。
「へ、返事…は……?」
「そんなの決まってるでしょ!!うん!!!」
「ほ、ほんとっ!?!?よっしゃーっっ!!」
「ゆ、柚姫ぃぃぃぃ………よ、よがっだね………。」
「うわぁぁ、なんでそんなに泣いてんの優ちゃんっ。」
「嬉しくてしょーがないんだよっっっ!!」
「優ちゃん……。」
こんなに大泣きしてる優ちゃんを見るのは初めてだ。けど、それだけ嬉しいって思ってくれてるなんて、私もすごく、嬉しい……。
「頼先輩、幸せになってくださいね。」
「おう、もちろん。っで、お前はどーなんだよ。(ボソッ)」
「俺はもっといい男になってから言うつもりです。」
「そっか、頑張れよ。」
「うっす!!」
翌年には結婚して子供も2人できた。
恋は楽しいことがある反面、辛いことがある。
お互い、素直にならなきゃだめ。本音をぶつけられないなら、それはその人のことを愛してるって言えないと思う。
お互いの気持ちをぶつけたらそれで言えると思う。
私は、彼が好き。
今までも。
これからも。