私は教室を出て、屋上に向かった。
咲さんや奏さんはすごく心配してくれていた。でも、私は蝶華。一人でも、世界を従える力を持っている。
世界No.1の組と族を潰せと言うのなら、それで強さが証明されるなら、私は喜んで潰してあげる。
だけど・・・私のタイムリミットが近づいてる。
――――ビュオォォォ!!
風が私の髪を揺らす。
裏切られたのに、皆ともっと一緒にいたいって思うのはおかしい。
それなのに、涙が溢れる。きっと、涙が、私の気持ち。
「忘れられない。忘れられるわけがないよぉ・・・!」
そんなときに思うの。
こんなんじゃ、世界は認めてくれない。
孤独じゃなくては、常に寂しさを心の奥にしまっておかなければ・・・と。
「私は、世界に認められる存在。」
そう、呟く。