「じゃあ、男子は錦戸くんにお願いしようかしら」
男子は順調に決まった。
でも、私にとっての問題は女子の方。
「じゃあ、女子は……」
そう言って、先生は部活に入っていない女子全員に聞いていく。
もちろん私も聞かれたけれど、引き受ける人は誰もいなかった。
そんなとき。
「ここは、学年1位の音中さんに任せるのはどうですか?」
誰が言ったのかもわからない、そんな心もとないひと言で一瞬にして私に視線が向く。
……そんなこと、言われたら。
断れるはずがないでしょう?
クラスではあまり目立たない存在。
表立ってみんなの前に立ったのは入学式が最初で最後だし。
そんな私にできるわけない。
でも、この状況で断れば、これから安泰な生活を送れるかどうかも怪しくなる。



