「私の、せいでっ……おね、ちゃ……は、もう……」
「陽葵」
もう、ダメだ。
気づいてしまった。
私がこの罪から開放される日はこないと。
泣いたって、私のしてしまった現実が変わるわけじゃない。
わかっていても、涙がとめどなく流れる。
「私が、歌うから……歌ったりなんか、したっ、から……っ」
「陽葵」
聴こえない。
聴きたくない。
知りたくない。
歌わなければ良かった。
あの日、お姉ちゃんと一緒にいれば良かった。
あれから3年以上も経った今になって全てを知ることになるなんて。
今まで、私は一体何を見て、何を思って生活してきたんだろう。
お姉ちゃんがいなくなってから、中学校で感情が振り回されることはなかった。
だって、全て私のせいなのに。