「気が合うな」 「そうですね」 決して笑い合える関係ではなかった。 他の人には知られてはいけない関係だった。 こんな気持ちを抱いていたことは、私だけの秘密。 初恋が、お姉ちゃんの彼氏……だなんて。 無謀にも程がある。 私ってこんなにバカだったんだろうか。 「先輩……」 知らなかった。 恋がこんなにも辛いなんて。 涙を堪えるのが、こんなにも苦しいなんて。