「辛いんだよ。
お前を見ていると、澄恋を思い出す……」



その言葉に、心臓におもりが乗っているかのように苦しくなる。




そっか。
そんなこと、当たり前だ。



私は天音先輩にとって、大好きだった人の妹。



そして、その命を奪った人殺しなんだから。




「だから」



渇いた口を潤すように、ゴクリと息を呑む。



わかっている。
わかっていた。




私がどれだけ願い続けたとしても。



きっと、きっと……私達は交わらない。




「お前なんて、大嫌いだ」



私には、それが呪文のように聞こえて。
何も言葉が出てこない。