『着いたよ!!』

店の看板には"Renary"の文字
何やら甘い香りも漂っている

『さぁさぁ!行こー!!』

鈴風に背中を押されながら扉を開く
少し重みのある扉が
入店を知らせる"チリンチリン"というベルの音とともにゆっくりと開いた

「ここ...!」

『わぁぁぁあ...!』

「鈴風、はしゃぎすぎ。」

哀歌は苦笑いを浮かべた

(それにしても...)

哀歌と鈴風は店内を見渡した

フランスを連想させるような
オシャレな店内には
すごい数の食品サンプルが並んでいる
どれも色とりどりで綺麗だ

(すごい...)

ここはどうやらクレープ屋さんのようだ
何種類もあり今までに見たことのないようなものもある
メニュー表にもたくさんの文字

(...?これって...中身ピザ?美味しいのかしら...)

店の奥にはテーブルもあり、店内で食べることも可能なようだ

「哀歌!!今日の目的はこっちだよ!!」

向こうで鈴風が呼んでいる

行ってみると、鉄板が3つ並んでいた

「もしかしてこれって...」

『そう!!セルフサービスだよ!!』

メニュー表を見返すと、裏に"クレープバイキング"と書かれたものがあった

『1時間食べ放題だよー!』

「甘いものそんなにたくさん食べられる?」

『大丈夫大丈夫!甘いものはいっくらでも!!
それにね、甘いものだけじゃないんだよ!』

確かに、フルーツやアイスはもちろんのこと
野菜やお肉なんかも置いてある

(やれやれ)

少なくともあと1時間は帰れないらしい