「ほんとよく寝るな」
「…んっ……先輩!?」
見覚えのない天井に戸惑いつつ横から顔を覗かせる先輩を見た途端、深夜の出来事が脳内で再現される。
「そっか…泊まったんだった」
眩しくて目を開けられないほどの光が差し込む中、テーブルの前に座って昼食を食べようとしたそのとき、携帯の効果音が鳴り響く。
ベッドの上に置いてあった携帯に手を伸ばし画面を開くと、そこにはママの名前が表示されていた。
" 何時頃来る予定? "
「はっ…忘れてた…!!先輩、今日何か予定ありますか?私の家でバーベキューやるんですけど、よかったら来ませんか?」
「バーベキュー?」
「響子さんたちも来ると思います!もし時間があれば先輩も来てくださいっ」
「バイト休みだし…わかった」
まさかのOKの返事に笑顔で頷くと、高鳴る鼓動がさらに加速していく。
「じゃあ私早めに帰って準備してくるので、あとから来てくださいね!」
「うん」
あまりの嬉しさに緩みニヤける顔を堪えて先輩の家を後にした。