ちょっとまずいなぁ、と思いながら来た道を戻る。下駄箱に靴はほぼ残っていなかった。
 「じゃあね、鳴海さん。また明日」
 「ええ、さようなら」
ローファーを履き、玄関に向かって歩き出すのを見たら、俺も職員室に戻る。