そんな中、



「ねぇ、遥希君?」



隆太さんが口を開く。

そして唐突に、



「君たち、相変わらずアツアツなんだね」



面白そうに言った。

そんな隆太さんの視線は、あたしの首元に注がれていて。

あたしは真っ赤になって、キスマークを隠す。





だから駄目だって言ったのに。

こんなところ、バレバレだよ。

それに、今は隆太さんだけじゃなく、陸さんまでいる。

あたしが嫌いな陸さんは、いい気がしないだろうな。




そんなことを考えると不安になる。

だけど、何も知らない遥希は、いつもの勝ち誇った顔で隆太さんに告げた。




「近々結婚するから」