「もお! セィシェルってば起きて! こんな所で寝たら風邪ひいちゃうよ」
「んー・・・」
長椅子の上で寝返りを打ち不機嫌な声で唸るセィシェル。そのまま仰向けになり、眩しそうに眉根を寄せるも薄く瞼を開いた。まだ焦点が定まらない琥珀色の瞳がスズランを捉えた瞬間、ふにゃりと微笑む。
「!!」
その顔を見てスズランは目を見張った。常日頃から顔を顰めてばかりいるセィシェルが笑うのは非常に珍しい事だったからだ。と言うか初めて見たかもしれない事実にまた驚く。
セィシェルは安堵したかの様に長くため息を漏らし、小さくぼやいた。
「スズ……何処にも、行くなよな…」
「? わたしはどこにも行かないよ…? セィシェル寝ぼけてるの? それとも二日酔い? ……あ、お酒くさい!」
「……ああ? 酒ぇ…? んん、、ちょ待て!! い、今俺何か言ったか? っ…ぃてえ……」
唐突に覚醒し、早急に上半身を起こすセィシェル。しかし頭痛が酷いのかすぐに額を抑えて前のめりになった。
「だ、大丈夫? お水持ってくるね」
「いい……いらねぇ」
「たくさん飲んだの?」
「大した事ねぇし。ただ吹っかけてくる奴を負かしてやっただけで」
「んー・・・」
長椅子の上で寝返りを打ち不機嫌な声で唸るセィシェル。そのまま仰向けになり、眩しそうに眉根を寄せるも薄く瞼を開いた。まだ焦点が定まらない琥珀色の瞳がスズランを捉えた瞬間、ふにゃりと微笑む。
「!!」
その顔を見てスズランは目を見張った。常日頃から顔を顰めてばかりいるセィシェルが笑うのは非常に珍しい事だったからだ。と言うか初めて見たかもしれない事実にまた驚く。
セィシェルは安堵したかの様に長くため息を漏らし、小さくぼやいた。
「スズ……何処にも、行くなよな…」
「? わたしはどこにも行かないよ…? セィシェル寝ぼけてるの? それとも二日酔い? ……あ、お酒くさい!」
「……ああ? 酒ぇ…? んん、、ちょ待て!! い、今俺何か言ったか? っ…ぃてえ……」
唐突に覚醒し、早急に上半身を起こすセィシェル。しかし頭痛が酷いのかすぐに額を抑えて前のめりになった。
「だ、大丈夫? お水持ってくるね」
「いい……いらねぇ」
「たくさん飲んだの?」
「大した事ねぇし。ただ吹っかけてくる奴を負かしてやっただけで」