「っ…なんでもないよ。ほら、まだ少し時間があるから見に行こう」
「? ……何か見に行くの?」
「もちろん街を」
「え!! 今から街に?」
「そう。前にあまり街に出ないって言ってただろ? 今日は収穫祭なんだ。せっかくだから少しだけど一緒に街を見て回ろう」
以前そう言ったことを覚えていてくれたのだと思うと嬉しかった。
「わぁ……嬉しい! あ、けど大丈夫かな。今日ライアが街に出たら街の人たち…」
「ああそうか! ほらこうしとけば多分大丈夫」
ライアは髪紐を懐から取り出すと、慣れた手つきで後ろ髪を一つに結わえる。いつもの見慣れた髪型だ。やはり髪を下ろしている姿は何処と無く雰囲気が違っていた。焦がし砂糖色の髪がふわりと首元で揺れる様は妙な色気と気品に溢れており、どうしてか緊張してしまうのだ。
「っ…いつものライアだ…!」
「ん? 下ろしてた方いい?」
「……どっちも好き…」
「ば、馬鹿! そんな事…」
どちらの髪型もよく似合っており、スズランは正直にそう答えた。
「だって、どっちもかっこいいんだもん」
「ああもう…! わかったよ。本当に敵わないなスズランには」
「? ……何か見に行くの?」
「もちろん街を」
「え!! 今から街に?」
「そう。前にあまり街に出ないって言ってただろ? 今日は収穫祭なんだ。せっかくだから少しだけど一緒に街を見て回ろう」
以前そう言ったことを覚えていてくれたのだと思うと嬉しかった。
「わぁ……嬉しい! あ、けど大丈夫かな。今日ライアが街に出たら街の人たち…」
「ああそうか! ほらこうしとけば多分大丈夫」
ライアは髪紐を懐から取り出すと、慣れた手つきで後ろ髪を一つに結わえる。いつもの見慣れた髪型だ。やはり髪を下ろしている姿は何処と無く雰囲気が違っていた。焦がし砂糖色の髪がふわりと首元で揺れる様は妙な色気と気品に溢れており、どうしてか緊張してしまうのだ。
「っ…いつものライアだ…!」
「ん? 下ろしてた方いい?」
「……どっちも好き…」
「ば、馬鹿! そんな事…」
どちらの髪型もよく似合っており、スズランは正直にそう答えた。
「だって、どっちもかっこいいんだもん」
「ああもう…! わかったよ。本当に敵わないなスズランには」