「仕上がりました! もう完璧!! これで何処ぞの御令嬢が何人居ようとスズラン様にかないっこないわ! このまま会場に突撃して殿下を驚かせましょう」
「そうですね! 本当にお綺麗です、スズラン様」
仕事を終えて一安心している二人。だが何やら不穏な言葉が聞こえ、硬直するスズラン。
「えっ、待ってください。そのご令嬢…? というのは? それにライアを驚かせるって…」
「そういえば急いでいてちゃんとお伝え出来てませんでしたね。実は今回スズラン様をお招きしたのはライオネル陛下なのです」
「っ!? 国王様が…?」
「ええ。今晩開かれる晩餐会はアーサ殿下が自ら考案なされました。許嫁はおろか、正式な婚約者すら居らっしゃらない殿下には様々な所からの縁談申し入れが殺到しているので」
「っ…」
分かっていはいたがライアは王族であり、この国の王子だ。未婚なのだから見合いは勿論、正式に婚約者がいてもおかしくは無い。だが実際耳にするとどうしても心がざわついた。
「殿下はその御令嬢一人一人を一度に招き、謝罪と共に見合いを辞退すると宣言されるそうです」
「な、何で……そんな事をしたらライアの立場は悪くなってしまわないのですか?」
「そうですね! 本当にお綺麗です、スズラン様」
仕事を終えて一安心している二人。だが何やら不穏な言葉が聞こえ、硬直するスズラン。
「えっ、待ってください。そのご令嬢…? というのは? それにライアを驚かせるって…」
「そういえば急いでいてちゃんとお伝え出来てませんでしたね。実は今回スズラン様をお招きしたのはライオネル陛下なのです」
「っ!? 国王様が…?」
「ええ。今晩開かれる晩餐会はアーサ殿下が自ら考案なされました。許嫁はおろか、正式な婚約者すら居らっしゃらない殿下には様々な所からの縁談申し入れが殺到しているので」
「っ…」
分かっていはいたがライアは王族であり、この国の王子だ。未婚なのだから見合いは勿論、正式に婚約者がいてもおかしくは無い。だが実際耳にするとどうしても心がざわついた。
「殿下はその御令嬢一人一人を一度に招き、謝罪と共に見合いを辞退すると宣言されるそうです」
「な、何で……そんな事をしたらライアの立場は悪くなってしまわないのですか?」