「……それにしても困ったわね。殿下ったら以外と独占欲は強いのかしら。あんな目立つところに印をつけるなんて、もうっ! これとこっちのは使えないわ。あら、これも駄目ね! こっちのは色が濃すぎてスズラン様のお肌のお色と合わないし……ああ、そうねあのドレスなら!」
サリベルはそうぶつぶつと言いながら小走りで部屋奥の扉を開け、駆け込んでいく。スズランとリーナの二人が残された部屋は途端にしんと静まり返った。リーナとは歳も近そうなのだが何を話せば良いのか分からずに暫し気まずい空気が漂う。
「……補正下着、苦しくはないですか? 少し調整いたしましょうか?」
気を使わせてしまったのか不意にリーナが話しかけてきた。
「っ! あ、平気です…。ありがとうございます。あ、あのっ! リーナさんってご兄妹とか…」
せっかく話しかけてくれたのだ、会話を続けたい一心で話題を振ろうとしたのだが。
「スズラン様はとてもお綺麗なのですね。……お似合いです。アーサ様と…」
「え…?」
リーナが最後に言った言葉がよく聞こえなかった。何故ならその声がとても小さく僅かに震えていたのだ。そこへ等身像を担いだ姿のサリベルが慌ただしく戻ってきた。
サリベルはそうぶつぶつと言いながら小走りで部屋奥の扉を開け、駆け込んでいく。スズランとリーナの二人が残された部屋は途端にしんと静まり返った。リーナとは歳も近そうなのだが何を話せば良いのか分からずに暫し気まずい空気が漂う。
「……補正下着、苦しくはないですか? 少し調整いたしましょうか?」
気を使わせてしまったのか不意にリーナが話しかけてきた。
「っ! あ、平気です…。ありがとうございます。あ、あのっ! リーナさんってご兄妹とか…」
せっかく話しかけてくれたのだ、会話を続けたい一心で話題を振ろうとしたのだが。
「スズラン様はとてもお綺麗なのですね。……お似合いです。アーサ様と…」
「え…?」
リーナが最後に言った言葉がよく聞こえなかった。何故ならその声がとても小さく僅かに震えていたのだ。そこへ等身像を担いだ姿のサリベルが慌ただしく戻ってきた。