「ええ。……そろそろあれに潮時を見極めさせる良い機会にもなれば…。ではスズに部屋まで案内させましょう。お願い出来るかい、スズ?」
「う、うん…」
ユージーンは僅かに憂いを秘めたため息を漏らした後、こちらへ向き直り変わらず優しい笑みを浮かべている。
スズランは落ち着かない気分のまま、ライアを上の部屋へと案内した。
「なんかライアがここに居るの、不思議な感じ…」
「そうなのか?」
「だって…、なんだか緊張しちゃう…。あ、セィシェルのお部屋はその廊下の奥なの」
「案内ありがとう。この話が終わったらスズランにも話がしたいんだ。もう少し待っててくれ…」
「……うん。あの…、この素敵な服! 大切にするね。あと、本当に色々ありがとう…、ライア」
ライアの助言がなければもっと支離滅裂で上手く説明など出来なかっただろう。
まっすぐに見つめて感謝を述べるとライアは軽くスズランの頬に触れ、瞳を細めてふわりと微笑んだ。
「ん、いいよ。……じゃあ、後でな」
名残惜しそうに廊下の奥へ向かうライアの背を見送り、高鳴る胸を押さえつけて自室のある屋根裏へと駆け上がる。部屋の扉を開くなり見慣れた家具の配置に安心感を覚えた。
「う、うん…」
ユージーンは僅かに憂いを秘めたため息を漏らした後、こちらへ向き直り変わらず優しい笑みを浮かべている。
スズランは落ち着かない気分のまま、ライアを上の部屋へと案内した。
「なんかライアがここに居るの、不思議な感じ…」
「そうなのか?」
「だって…、なんだか緊張しちゃう…。あ、セィシェルのお部屋はその廊下の奥なの」
「案内ありがとう。この話が終わったらスズランにも話がしたいんだ。もう少し待っててくれ…」
「……うん。あの…、この素敵な服! 大切にするね。あと、本当に色々ありがとう…、ライア」
ライアの助言がなければもっと支離滅裂で上手く説明など出来なかっただろう。
まっすぐに見つめて感謝を述べるとライアは軽くスズランの頬に触れ、瞳を細めてふわりと微笑んだ。
「ん、いいよ。……じゃあ、後でな」
名残惜しそうに廊下の奥へ向かうライアの背を見送り、高鳴る胸を押さえつけて自室のある屋根裏へと駆け上がる。部屋の扉を開くなり見慣れた家具の配置に安心感を覚えた。