先程の女性は穏やかに微笑むと奥に続く通路へと歩き出した。ライアもそれに続く。どうしたら良いのか分からず、スズランもライアについて行く。
「ライア……ここって?」
「心配ないよ」
ライアのその一言で不安だった気持ちがほんの少しだけ和らぐ。一人ではあんなにも不安で恐ろしかった高架橋の下さえもライアが隣に居るだけで少しも恐くはなかった。
女性に案内された先には鉄製の大きな籠が待ち構えていた。
(え! これに…、入るの?)
籠に入る様促されて戸惑いながら中へ入ると籠は三人を乗せて緩やかに上昇し、暫くすると小気味の良いベルの音と共に動きを止めた。籠から降りると今しがた居た所とは別の空間に繋がっており、スズランは目を見張った。もう先程から驚いてばかりで何が何だか分からなくなってしまう。
一番奥にある扉の前で足を止めると、女性は美しい鍵を使って扉を開き、部屋の中まで案内してくれた。
「どうぞごゆっくりと。何かございましたらいつでも御呼びくださいませ」
「ありがとう。じゃあ早速だけど着替えるから、濡れた衣類の洗濯を頼めるかな?」
「畏まりました、早急に」
女性は指示されると素早く籐の籠をライアへと手渡した。
「ライア……ここって?」
「心配ないよ」
ライアのその一言で不安だった気持ちがほんの少しだけ和らぐ。一人ではあんなにも不安で恐ろしかった高架橋の下さえもライアが隣に居るだけで少しも恐くはなかった。
女性に案内された先には鉄製の大きな籠が待ち構えていた。
(え! これに…、入るの?)
籠に入る様促されて戸惑いながら中へ入ると籠は三人を乗せて緩やかに上昇し、暫くすると小気味の良いベルの音と共に動きを止めた。籠から降りると今しがた居た所とは別の空間に繋がっており、スズランは目を見張った。もう先程から驚いてばかりで何が何だか分からなくなってしまう。
一番奥にある扉の前で足を止めると、女性は美しい鍵を使って扉を開き、部屋の中まで案内してくれた。
「どうぞごゆっくりと。何かございましたらいつでも御呼びくださいませ」
「ありがとう。じゃあ早速だけど着替えるから、濡れた衣類の洗濯を頼めるかな?」
「畏まりました、早急に」
女性は指示されると素早く籐の籠をライアへと手渡した。