そう思いながらやや強めに左腕を引く。突然の事に警備員はよろめいた。
「わ…っ!?」
警備員が前のめりになった瞬間を狙い、踵を上げて瞳を覗き込んだ。その拍子に警備員の左の頬に唇が軽く触れてしまう。
丁度その時、月の光が小川に反射し瞬間的に警備員の顔を照らした。とても驚いた様な表情でこちらを見やる、美しい深い瑠璃色の瞳が戸惑う様にスズランを捕らえた。
(え…?)
「っ…!!?」
「あ、あのね。これって親愛の印なんだって…! あいさつみたいな物だって教わったの。だから、おやすみなさい警備さん!」
澄ました顔でそう言い誤魔化した。しかし内心それ所ではないスズラン。先ほど警備員にもらったお菓子を手に全速力で森の中へとかけ戻る。
マントの裾を踏まない様に気を使いながら───。
「っ…待って……警備員さんの瞳の色。ライアと同じ綺麗な青だった…! だってあの色は」
吸い込まれそうな程に美しい瑠璃色。あの瞳に見つめられたらもう逸らすことは出来ない。
「そう言えば警備さんとライアってなんだか似てる気がする……だめだめ! そんな都合のいい事あるはず無いもん! それにもしもそうだとしたらわたしとっても失礼だし、恥ずかしいっ」
「わ…っ!?」
警備員が前のめりになった瞬間を狙い、踵を上げて瞳を覗き込んだ。その拍子に警備員の左の頬に唇が軽く触れてしまう。
丁度その時、月の光が小川に反射し瞬間的に警備員の顔を照らした。とても驚いた様な表情でこちらを見やる、美しい深い瑠璃色の瞳が戸惑う様にスズランを捕らえた。
(え…?)
「っ…!!?」
「あ、あのね。これって親愛の印なんだって…! あいさつみたいな物だって教わったの。だから、おやすみなさい警備さん!」
澄ました顔でそう言い誤魔化した。しかし内心それ所ではないスズラン。先ほど警備員にもらったお菓子を手に全速力で森の中へとかけ戻る。
マントの裾を踏まない様に気を使いながら───。
「っ…待って……警備員さんの瞳の色。ライアと同じ綺麗な青だった…! だってあの色は」
吸い込まれそうな程に美しい瑠璃色。あの瞳に見つめられたらもう逸らすことは出来ない。
「そう言えば警備さんとライアってなんだか似てる気がする……だめだめ! そんな都合のいい事あるはず無いもん! それにもしもそうだとしたらわたしとっても失礼だし、恥ずかしいっ」